Above & Beyond

日々のアウトプット記録

Contessa Ⅱ(コンテッサ セコンダ)

椅子を買いました。オカムラの Contessa Ⅱ(コンテッサ セコンダ) というやつです。

www.okamura.co.jp

なんでこのタイミングで椅子なんか買ったのかという話ですが、僕にとってはこのタイミングだから買ったということなので、少しその話を書いておきたいと思います。


目次


ソフトウェアエンジニアと椅子

ソフトウェアエンジニアにとって、椅子というのはとても大事なものです。 何しろ、コンピューターの前にほぼ一日中座って設計書やコードを書いたり、テスト、運用などをやっているからです。 にもかかわらず、椅子というのは比較的軽視されがちなものでもあります。 大事だということは昔から認識はされているので、自社で開発をしていたりフリーランスであれば昔からいい椅子を買うというのはある意味当然の選択だったと思います。

f:id:kabukawa:20181229102941p:plain:w300

しかし、客先常駐で開発などをしているソフトウェアエンジニアではどうでしょうか? ただ座るだけのものなのに比較的高価。 しかも、社員ではなく開発の期間に一時的にいるだけの人間に対していい椅子なんか不要。 そう思われてはいないでしょうか?

実際、自分が25年以上客先常駐で仕事をしてきた中で、この椅子はいい椅子だ、と思えた現場は殆どありません。 大抵は普通の事務椅子でしたし、ひどい時は折りたたみの椅子だったときもあります。

そういう中で開発をしてきたのですが、15年くらい前にとうとう椎間板ヘルニアを患い、手術をしました。 そう、合わない椅子に長時間座っていたので、腰に負担をかけていたのです。

手術は無事に終わりましたが、その時から僕は走ることができなくなりました。

いい椅子が欲しいという想い

そういう経緯があり、ソフトウェアエンジニアには良い椅子が必要だと強く考えるようになりました。 ちょうどその頃、ハーマンミラーアーロンチェアとかオカムラコンテッサ(初代)が話題になっていて、こんな椅子があるんだということを認識した、というのもあります。

f:id:kabukawa:20181229101700p:plain:w300

でも、お高いんでしょ?と思うかもしれません。 コンテッサ セコンダはベースが17万円弱くらいで、ヘッドレストやらランバーサポートやらのオプションを付けると20万円以上になります。 椅子として考えるとメチャメチャ高いと感じるかもしれません。

でもね、PCより安いんですよ。 PCは3年もすれば陳腐化しますが、椅子はそんなことはない。 もちろん、長い間使えばガタが来たりはするでしょうけど。

そしてここが大事なんですが、身体を支える大事なものだと思えば、決して高くないのですよ。

腰を悪くしたらどうなりますか? 通院や薬で結構なお金がかかります。 まして、手術なんかしたら。

いい椅子を買うことは自分のためでもあるんです。

じゃぁ、いい椅子を買えばいいじゃん?

しかし、残念ながら簡単に解決することは出来ません。

f:id:kabukawa:20181229102657p:plain:w300

キーボードなどのデバイスは持ち運ぶことが比較的容易なので、客先に常駐する際に申請をして私物を持ち込むことは出来た現場が多かった。 (少なくとも、持ち込みたいと申請して許可されなかった現場は今までありませんでした)

しかし、椅子は違う。 大きいし、重い。 エンジニアを派遣する会社だって、椅子を持ち込ませてほしいと客先に申請するなんて「何言っているんだ」と相手にされない。

流石に椅子を客先に持ち込むことは、まぁ、難しいですよね。 (過去の経験で唯一あったのは、腰の手術から復帰直後に客先(I○Mという会社ですね)にあった腰痛持ち向けのちょっといい椅子を社員の方が手配してくれたことで、これには今でも本当に感謝しています)

じゃぁ、家でそういう椅子を買えばよかったのでは?と思われるかもしれません。 でも、一日の大半を客先で仕事をして過ごす(家にいるのは寝るときと土日くらい)というサイクルでいたので、座れる時間が短いのにいい椅子を買う意味があるのか、と考えていました。というわけで、この形態で仕事を続ける限りは、いい椅子を買うことは自分の中で半ば諦めかけていたのです。

そう、客先常駐のSESを続ける限りは。

その時は来た

しかし、その時は来たのです。9月末で仕事を辞めて、家でPCの前にいる時間が増えた。 実際に仕事はできていないけど、まがりなりにもフリーランスになったわけです。 活用できる機会と時間は出来たのだから、買うなら今しかない。 そう思って、購入しました。

f:id:kabukawa:20181229103416p:plain:w300

収入もないのにこんな高いものを買ってしまうということに迷いが無かったといえば嘘になります。 でも、大事なのは「じぶんがそれをしたいか(欲しいか)?」というという問いにYESと答えられるかどうかだと思うのです。 まして、自分はそれを諦めてきたために腰を悪くしているのだから、ここはYES以外の答えは無いなぁ、と。

自分から踏み出すと世界が変わる。

最近このことを様々な場面で実感しているわけですが、これもたぶんそういうものなんだろうなと自分では思っています。

買ってみて

まぁ、買ってすぐで何かが変わるわけではないです。 でもたぶん、後悔はしないだろうなとも思っています。

ソフトウェアエンジニアにとって椅子は本当に大事なものです。 別にコンテッサじゃなくてもいい椅子はたくさんあります。

一人でも多くのソフトウェアエンジニアが、いい椅子に座って仕事ができるようになってほしい。 僕はこのことを強く心から願っています。