01/24(木) は「ここが変だよ、日本のIT」に参加してきました。
会場は Stripe さん。
原宿の竹下通りの出口にどーんと聳えるビルの22階ということで、夜景がメチャきれいな場所です。 (写真撮るの忘れた。。。)
目次
何故参加したか
以前、Code Chrysalis の勉強会に参加したことがあって、そのつながりでイベントを知りました。 自分が今の日本のIT業界、特にSIerのビジネスモデルに問題意識を持って今の立ち位置に居るので、そういう意味でもとても興味深いイベントだと思って参加しました。 Code Chrysalis の勉強会は英語の時が多いのだけど、今回は日本語です。(かなりレアな気がする)
内容
タイムテーブルはこんな感じでした。
ハッシュタグがあったことを終わってから知ったので自分のツイートはありませんが、こちらも参照していただけると雰囲気がつかめるかと思います。
登壇者について
左から
- Daniel Heffernan さん
ストライプジャパン株式会社・代表取締役 - Kani Munidasa さん
Code Chrysalis 共同設立者&CEO - Michael Toshiro Omoto さん
株式会社メルカリ - Rochelle Kopp さん
人事管理と異文化理解を専門とする経営コンサルタント。
写真の画角が狭くて入っていませんが、司会は David Corbin さん(Tech in Asia日本法人の代表取締役)
AMA
AMAというのは参加者からの質問をトピックにディスカッションを進めていく形式。
「日本のIT業界のスピードを落としていること」
会場からの質問と答え
エンジニア数について。不足していると言うけれど実際どうなのか?
- エンジニアは不足(仕事の数にあってない)している。
- ただこれは日本に限った話ではない。
SIerに技術者がいるのは、うまくいかないモデルでは?
- 日本のIT業界の歪だと思う。
- インターネットへのアクセスが制限されていたり、自分で技術リソースにアクセスして解決していくことが難しい。
- これは問題を解決する速度に影響する。
- 作るまでにかかる時間やコストが無駄にかかり過ぎることになる。
会社はITに投資しても儲からないと思っているからではないかと考えている。海外ではどうか?
- 海外企業ではソフトウェアは何よりも重要と考えられている。
- 海外企業には危機感がある。日本ではそういう認識が足りない。
- Marc Andreessenのすべての企業はソフトウェア企業になる、という考え方を日本では浸透していない。
*IT投資不足はなぜ起きるか? * シリコンバレーではソフトウェア開発者は神に近い存在(もちろん比喩)と考えられている。 * 日本ではソフトウェアは最低限必要なもの、コストセンターで必要悪という考え方。
ウィーターフォールが無くならない理由。
意志決定を早めるには?
- これをやろうといろいろ考えるだけでなく、前進することを重視する意思が浸透していることが重要。
- メルカリは日本では意思決定は早いほうだけどシリコンバレーの感覚では遅い。
- ただ、Go Boldという考え方は浸透しているし、そうなってほしい
日本人と外国人との距離がある。どうしたらいいか?
- 何故距離が生じたか調査 意識調査とかインタビューをしてみる。
- 社交的な活動 働く時間内に一緒に話たりする機会を作る。
- 日本の会社として作るのか?海外の会社として作るのか?という考え方も必要。
メルカリで異文化交流会を開いたら参加者が日本人以外しか参加しない。
- 日本人は就業時間内に仕事以外のことをやることに罪悪感。
- 外国人はコミュニケーションも仕事の一部。
- 夜にイベントをやってみる。
- 昼食時間をうまく利用する。
- 食堂に長いテーブルを置く(小さく固まらないようにする)。
- 酒とピザで楽しく交流。
縦社会が結局の問題。どう対策したら?
- 役職は役割であるということを教育する。
- メルカリでもそうなるように頑張っている。
- 他の現場でも変わってきている。
日本は減点式の考えが強い
- リスクを最小限にしようとすると速度が遅くなる。
SaaS。日本ではどういうシステムに導入されるか?
- リスクを避けるためになるべく自社で持たないような組織。
- 社内のエンジニアがコアシステムに集中。
年功序列。逆に、高齢エンジニアだと雇ってくれない。
評価
- 結果だけではなく、その行動がどういう影響を周りに与えたのかも評価する。
- 会社に対してどれだけ影響を与えられたかもポイント。
自分を磨くためになにをしているか?
まとめ
色々思うところがあって参加したのですが、問題意識としては参加者の皆さんが結構おなじように感じているんだな、というのが分かってちょっとホッとしました。 もっとも、平日の業務後の時間に勉強会に参加している時点で既に意識を持っているわけで、そりゃ当たりまえか、とも思ったり。
- SaaSサービス導入率
- SIerとの関係
- 年功序列
- Waterfall vs Agine
- コミュニケーション力
- 英語
- ダイバーズなチーム
- 意思決定が遅い
- レガシーシステム
- ITへの投資が不十分
- 開発者が十分重視されていない・給与が低い
どの項目にも色々喋りたいことは有るのですが、このイベントはこの後も何回か開かれそうなので、その時にまた扱えるといいなと思いました。
本編も懇親会もとても盛り上がったと思います。 ありがとうございました!