03/15(金) は「日本のITに物申す・比較できる立場にいる外国人から」に参加してきました。
会場は 株式会社メルカリ さん。
何度も来ている場所ですが、何度来ても広くてきれいですね!
目次
この勉強会について
前回の「ここが変だよ、日本のIT」に参加した時の記事を書きましたので、そちらも参照してください。
内容
今回は「日本のITに物申す・比較できる立場にいる外国人から」というテーマで行われました。
当日の動画アーカイブをこちらで見ることができます。
1時間半ありますが、当日参加できなかった方はこちらもどうぞ。
今回は最初から食べ物と飲み物が振る舞われる流れ。
食べ物は小さな竹串に刺されているか小さなカップに入った形になっていて、食べやすかったしとても美味しかったです。 会場と飲み物食べ物はメルカリさんから提供いただいたとのこと。ありがとうございます!
登壇者について
左から
- Kani Munidasa さん
Code Chrysalis 共同設立者&CEO - Michael Toshiro Omoto さん
株式会社メルカリ - Rochelle Kopp さん
人事管理と異文化理解を専門とする経営コンサルタント。 - Daniel Heffernan さん
ストライプジャパン株式会社・代表取締役
前回司会を務められた David Corbin さん(Tech in Asia日本法人の代表取締役) は今回都合により参加できなかったとのこと。 ということで今回は司会は無しで。前回の司会は軽妙で雰囲気も良かったので、次回を楽しみにしています。
AMA(Ank Me Anything)
AMA(Ank Me Anything)というのは参加者からの質問をトピックにディスカッションを進めていく形式。
前回の「日本のIT業界のスピードを落としていること」で紹介された内容が再度提示されていますが、これは前回のディスカッションが少し発散しすぎて纏まりがなかったので、再度同じテーマで提示されています。
KANIさん | MIKEさん | ROCHELLEさん | DANIELさん |
---|---|---|---|
- Waterfall vs Agile - コミュニケーション力 - 英語 - ダイバーズなチーム |
- Waterfall - 英語力 - エンジニアの地位 が低い - 意思決定が遅い |
- レガシーシステム - ITへの投資が不十分 - 開発者が十分重視 されていない・ 給料が低い |
- SaaSサービス 導入率 - SIerとの関係 - 年功序列 |
会場からの質問と答え
自分のメモ書きなので間違っているところとかもあるかもしれません。
- ITでネガティブな要素が多い日本でなぜ働いてるの?
- 日本がこれからやらなければならないことは何か?
- AIなどを活用して日本が世界の先端に戻るには?
- KANIさん:「AIやブロックチェーンを使いたい」ではなく「どういうことを解決したいか」から始めるべき。
日本は働く人が勤勉すぎてシステムに頼らなくてよい部分がある。(海外では考えられない)
- KANIさん:「AIやブロックチェーンを使いたい」ではなく「どういうことを解決したいか」から始めるべき。
- ITエンジニアの待遇が悪いのはなぜか?
- ユーザ企業がSIerに発注する、任せきりの体制が問題ではないか?
- MIKE:メルカリはそうではないからプロダクトが開発できている。失敗経験がないから変わらないのだと思う。
- ROCHELLEさん:Nothing succeeds like success.(いったん成功すると続いて成功するものだ)ということわざがある。
- エンジニアの働きやすい環境を取り入れていくには?
- MIKE:いいとこ取りは出来ない。働き方のズレを教育で吸収できるか。
良いところは生かし、悪いところのボトムラインをあげる。 - KANIさん:日本は食べ物も美味しいし、住みやすい、安全で働きたい場所として認識されている。しかし、労働環境が問題。
- MIKE:いいとこ取りは出来ない。働き方のズレを教育で吸収できるか。
- 今の法律は工場の労働に最適化されすぎている。時間拘束とか、作業の内容とか。
- ROCHELLEさん:法律を変えるのは必要だが、自分の強みを売れないという日本の労働者のマインドセットを変えることも必要。
そのあたりが日本の労働者は人任せだから法律を変えたところですぐに変わらないと思う。
- ROCHELLEさん:法律を変えるのは必要だが、自分の強みを売れないという日本の労働者のマインドセットを変えることも必要。
- 日本のレガシーと感じるところある?
- DANIELさん:上場したがるスタートアップの人がいるが、事務作業やレポーティングとか色々増えるので新しいことへのチャレンジが難しくなる。
- Waterfallからアジャイルへ切り替えをする時に参考にできる情報は?
- ROCHELLEさん:プラクティスや手法の勉強だけでは駄目。マインドセットも一緒に変えていかないと。
新技術導入を米国並みに!働き方を変えて生産性を高めるための8つの習慣 - メソッド屋のブログ]
- ROCHELLEさん:プラクティスや手法の勉強だけでは駄目。マインドセットも一緒に変えていかないと。
- アメリカにずっといて日本に戻ろうかと考えてる。20代の頃から、どうやって世界的に活躍できるか?を考えてきた。
- ROCHELLEさん:貴方は仕事何してますかという質問に日本では「○○会社で働いてます」。海外だと「このスキルを使った仕事をしている」になる。
- 海外は公共機関が作成するWebサービスでユーザビリティや条件は設定されてるのか?
- MIKEさん:海外でも一緒、ガバメントサービスは鼻で笑えるくらいひどい。
パネラーから一言ずつ
- DANIELさん:自分の良さを知る、客観的に自分の立場を考える。自信を持って行動することが大事。
- ROCHELLEさん:日本人は『あなたの弱点は何ですか』って聞かれるとすぐ喋るけど、『強みは何ですか』と聞かれてもすぐ出てくる人少ない。学問的調査で自分の強みをうまく活かして仕事をする人の方が何倍も高い成果を出すことが分かっている。弱さを何とかするのではなく自分の強みを探して活かして欲しい。
- MIKEさん:どういう風に変えたいか、世界にどうアプローチするかを考えて、それを活かして行って欲しい。
日本で戦う夢ではなく、海外を見据えて働くビジョンをもつこと - KANIさん:日本が次世代のテクノロジーリーダーになれると思わなければ実現できない!「ソフトウェア」と「英語」やはりこの2つが重要。
まとめ
纏めというわけではないのですが、自分が感じたことをTweetで貼っておきます。
ハードウェアを重視しすぎてソフトウェアへの切り替えができていない。
— kabukawa (@kabukawa) March 15, 2019
電子立国日本、という成功体験が強すぎるんだろうな。。。
#codechrysalis
日本で戦うと考えるのではなく、世界で戦うと考える。
— kabukawa (@kabukawa) March 15, 2019
これを笑う日本の偉い人は多いけど、これを意識しないと結局組織も業績もスケールしないし、誰も幸せになれないんだよな。
#codechrysalis
自分の強みを知る。そしてそれを活かす。
— kabukawa (@kabukawa) March 15, 2019
それが大事。
そうですね。会社辞めてからそれをすごく感じるようになりました。
#codechrysalis
前回以上に沢山の人が参加していて、それぞれの持つ問題意識をどれも興味深く聞くことができました。 自分はSIerとユーザー意識について質問をしたのですが、答えづらい質問だったからなのか、ふわっとした回答をいただくにとどまる結果に。 というわけでこんな事を思いました。
AMA、質問力が問われることが分かった。
— kabukawa (@kabukawa) March 15, 2019
(自分の質問が良かったとは言ってない)
#codechrysalis
あと、比較に出されているシリコンバレー、やっぱり行ってみないと分からないなと思いました。
シリコンバレーは行ってみたいなぁ。
— kabukawa (@kabukawa) March 15, 2019
その熱を感じたい。
#codechrysalis
このイベント、たぶん3回目もあると思いますので、そのときはもう少し質問も準備して参加したいと思います。 今回もとても有意義な時間を過ごすことができました。ありがとうございました!