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日々のアウトプット記録

フィンテックエンジニア養成勉強会#3(共催:東京証券取引所)

11/21(木) は「フィンテックエンジニア養成勉強会#3(共催:東京証券取引所)」に参加してきました。

fintech-engineer.connpass.com

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会場は 東京証券取引所 さんのイベントホール。まさか勉強会で東証に入館する日が来ようとは。。。。

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会場となったホールは奥行きがあって広いのですが、後ろの方の人はちょっとスクリーンが見えづらかったかもしれません。 (自分は前の方に陣取ることができたのですが、そういう声もありました)

そして東証といえばテレビでよく見るシリンダー(電光掲示板で株価などがダーッと流れているガラス張りの円筒形の場所)ですね。 休憩時間に少しだけ見ることができました。(取引は終わっているので当然暗闇の中なわけですが)

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目次


フィンテックエンジニア養成勉強会 とは

金融エンジニア養成コミュニティ の開催する勉強会です。コミュニティの概要から引用すると

金融エンジニア養成コミュニティは「より良い未来の社会を切り拓くためにVUCA時代を乗り越えれる金融関係者(エンジニア、マネージャー、経営者)を養成すること」を目的としております。 第1弾の取り組みとして2019年10月5日に「フィンテックエンジニア養成読本」を発売しました。この本のコンセプトをベースに継続的に勉強会を開催する予定です。

僕はSESの世界で主に金融システム(Not 勘定系)に携わってきたので金融分野には結構興味がありますが、なかなかカジュアルな感じで参加できる勉強会って無いんですよね。 金融系というとスーツの人たち向けのシンポジウムか株で一山当てよう!みたいな人が集まっていそう、というイメージもあるとは思いますが。。。 エンジニアじゃない人でも参加できると思うので、割とライトなところから入れる稀有な勉強会だと思います。


タイムテーブル

時間 内容
19:00~19:10 オープニング
発表者:阿部 一也@三菱UFJトラスト投資工学研究所 さん
19:10~19:20 東京証券取引所のサービス説明」
発表者:保坂 豪@東京証券取引所 さん
19:20~20:05 パネルディスカッション1「金融ビッグデータの活用の今と未来」
パネラー1:保坂 豪@東京証券取引所 さん
パネラー2:北山 朝也@Alpaca Japan さん
パネラー3:辻中 仁士@ナウキャスト さん
モデレーター:多治見 和彦@みずほフィナンシャル さん
20:05~20:15 休憩
20:15~21:00 パネルディスカッション2「金融クラウドの進化」
パネラー1:大西 純@三菱UFJ銀行 さん
パネラー2:廣瀬 一海(デプロイ王子)@日本マイクロソフト さん
パネラー3:中出 匠哉@マネーフォワード さん
モデレーター:南 達也@みずほフィナンシャル さん
21:00~21:05 クロージング
高屋 卓也@技術評論社 さん
21:05~21:20 名刺交換タイム
21:20~21:30 撤収

内容

今回のテーマは「アノ鐘ヲ鳴ラスノハアナタ」。会場が東証だけに、鐘に掛けている、と(笑)

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実は1回目から参加(今回は3回目)しているのですが、残念ながらスライドの共有は今のところ無いようです。 トゥギャられてもいない(もったいない)ようなので、取り敢えずハッシュタグで検索のリンクを貼っておきます。

twitter.com

もっとも、パネルディスカッションが多いので、スライドよりはツイート読んだほうが雰囲気や内容がわかると思います。 なので今回のエントリは自分のツイートを中心にまとめたいと思います。

オープニング

コミュニティの目的もちゃんと説明があります。

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雰囲気はカジュアルですが、内容と目的は極めて真面目です。


東京証券取引所のサービス説明」

発表者:保坂 豪@東京証券取引所 さん


東京証券取引所のサービスについて。

東証では板情報などを提供する FLEX Histrical データサービスというのが有るのですが、これ確かデータが巨大な上に固定長のテキストで下処理が結構大変なんですよね。 それを東証でも分かってはいて、扱いやすくするための取り組みもしているとのこと。それがこちら。なんとOSSで公開されています。

github.com



パネルディスカッション1 「金融ビッグデータの活用の今と未来」

パネラー1:保坂 豪@東京証券取引所 さん
パネラー2:北山 朝也@Alpaca Japan さん
パネラー3:辻中 仁士@ナウキャスト さん
モデレーター:多治見 和彦@みずほフィナンシャル さん


ナウキャスト社

アルパカ社

  • Alpaca
  • 板情報などを駆使してMarketStore、AlpacaForecast、AlpacaRadar等のサービスを展開。前のセッションのところで紹介したAlpacaDBはアルパカ社と東証OSS化。

パネルディスカッションの開始前にパネラーにアンケートを取った結果

JPX Alpaca Now Cast
外部データ ほぼ内部データ 金融市場の
さまざまなデータ
データ購入も
外部データを
プロダクト化・提供
クラウド 公開:パブリッククラウド
非公開:セキュアな
スダンドアローン
ほぼパブリッククラウド
専用線も利用
AWS公表の
ベストプラクティスに準拠
ほぼパブリッククラウド
セキュリティ担当者配置
アクセスコントロール
Pマークレベル
データ分析
体制
10名超データ分析担当者
案件ごとにチームを組成
ビジネスサイド:10%
データエンジニア:30%
(システム・フルスタック寄り)
データサイエンティスト:60%
デザイナー・フロントエンジニアは外注
ピジネスサイド:10%
データエンジニア:45%
(データクレンジング,データハンドリング等)
データサイエンティスト:45%
デザイナー・フロントエンジニアは外注

様々なデータが投資に意味を持つようになってきた。様々なデータが使えるようになってきた。

セキュリティ関連の話は、たぶん会場にいる多くのひとが頷いている気がする。


モデレータの方の進行がうまくて、とても良いパネルディスカッションでした。 盛り上がりすぎて時間があと1時間位ほしい、と思ったのは自分だけではないでしょう。 データに対する考え方はそれぞれあるけれど、その違いがまた面白いなぁと思いました。


パネルディスカッション2 「(仮)金融クラウドの進化」

パネラー1:大西 純@三菱UFJ銀行 さん
パネラー2:廣瀬 一海(デプロイ王子)@日本マイクロソフト さん
パネラー3:中出 匠哉@マネーフォワード さん
モデレーター:南 達也@みずほフィナンシャル さん


クラウド導入の苦労

「触ってみて使い方を考える。車買うときに試乗するのと同じ。」という広瀬さんの話がなんか心に残りました。


まとめ

これまで3回参加してみてどの内容も面白いなぁと思っているのですが、限られた時間の中でパネルディスカッション2本はちょっと多いな、という気がします。 盛り沢山なのは良いのですが、面白いテーマがたくさんある分消化不良気味に終わってしまうのも事実。 たぶん参加者の多くがそう思っている気がするので、回数を増やす代わりに思い切ってコンテンツを減らしてみるのも有りかと思います。 もちろん、そうするとスタッフの負担が増えてしまって運営しきれないという問題がでるので、うまくコミュニティが成長してスタッフも増えて、という循環が必要になると思いますが。 色々書きましたが、その分期待も大きいということで、これからも注目して(できれば参加もして)いきたいと思います。

なお、フィンテックエンジニア養成読本はこちらです。ちょっとだけAmazonにレビューも書いたので、よろしくおねがいします!

フィンテックエンジニア養成読本 (Software Design plusシリーズ)

フィンテックエンジニア養成読本 (Software Design plusシリーズ)

最後になりましたが、今回も講演者、スタッフ、参加者、そして会場を提供してくれた東証の皆様、ありがとうございました!

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ちなみにこの牛の人形、東証だけに「とうし」という名前でした(笑)