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日々のアウトプット記録

DevRel Meetup in Tokyo #47 〜DevRelと教育〜

11/06(水) は「DevRel Meetup in Tokyo #47 〜DevRelと教育〜」に参加してきました。

devrel.connpass.com

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会場は LAPRAS さん。

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会場スペースのすぐ横は壁も仕切りも無く執務スペースでちょっとドキドキしましたが、それだけ社員の人が気軽に利用できるスペースって事ですよね。 写真はないですが、後ろの方は Tech Play Shibuyaみたいに木で作られたひな壇スペースが有ってのんびり休憩できそうなのも良かったです。

ちなみに、こんなサービスをされている会社さんです。

lapras.com

早速登録してみました。いくつかの質問に答えると、こんな感じのプロフィールページを作成してくれます。なかなかおもしろいサービスですね。

lapras.com


目次


DevRel Meetup in Tokyo とは

DevRelって何?という人はこちらのサイトを是非参照してください。DevRelに関するたくさんの有用な情報が掲載されています。

devrel.jp

今年になってからはあまり参加できていないのですが、参加報告の記事もいくつかこのブログで書いています。 この記事の最後にリンクを付けていますので、興味の有る方はぜひ読んで見てください!


内容

イベントの概要を見ると

今回のテーマは教育です。開発者に自分たちのサービス、テクノロジーを知ってもらう上で教育的な側面は欠かせません。いかにうまく伝えるか、教えるかによって理解度や意欲も大きく変わってくるでしょう。今回はそんな教育に着目してDevRelのあり方を探ります

とあります。教育という視点でDevRelを見ると、どんなことが有るのか。気をつけるべき点など、とても興味深いテーマだと思います。


今回のツイートはいつものようにトゥギャられています。ツイートを見ると、場の雰囲気が分かるので是非こちらも見てみてください。

togetter.com


DevRel×教育現場で生まれる効果

萩野たいじ@IBM さん

speakerdeck.com


大学の非常勤講師をしている経験から、DevRelと教育についてという内容。 概要をツイートされたスライドから紹介すると。。。

アジェンダ

  1. 教育とは
  2. DevRelとは
  3. なぜDevReIと教育がつながるのか
  4. 大学で授業をやるようになった経緯
  5. 学生とのかかわり合いによってもたらされる効果
  6. まとめ

DevReIと教育は密接に関わる

Education * 教えて育てること * 目的に応じた望ましい状態にするために働きかけること * 知識を増やしたり、技能を身につけさせたり、人間生を養ったりしつつ、その人が持つ能力を引き出そうとすること

DevRel * (自社のサービスやプロダクトの事を)教えて(開発者を)育てること * 目的に応じた望ましい状態(自社サービスのアクテイブデベロッパー)にするために働きかけること * (自社サービスやプロダクトの) 知識を増やしたり、技能を身につけさせたり、人間性を養ったりしつつ、 その人が持つ(開発者としての)能力を引き出そうとすること

DevRel 界隈は教育関係者が多い。挙げられた例を見るとたしかに。。。

DevRelと教育は親和性が高い。

学生は素直に技術を受け入れる * 企業に対する先入観が無い * 良いものは良いと判断してくれる * 思っている以上にITスキルが高い

近い将来のインフルエンサーはそこにいる

  • 今の学生が社会人になるころ、自社のサービスのフアンで居てくれることはとても強い
  • 日本のIT市場でこれからを担う若手の教育に自分自身が貢献する
  • 直近のビジネスにすぐに繋がるわけではないが、学生開発者とのつながりは大切にしよう
  • Developerは社会人だけではない
  • 我々が行っているのはDevReIである。つまり年齢や職業は関係なく開発者とのつながりを構築しよう

DevRelと教育というのは言われてみれば確かに親和性は高そうだと思いました。 今のファンではなく未来のファンを作るというところ、大事な取り組みですよね。 とても良い内容だったと思いました。


ProtoOut Studioで「組み合わせる力」を教えて感じるDevRelとのつながり

田中正吾@ワンフットシーバス さん

speakerdeck.com


ProtoOut Studioという学校の講師長をされている正吾さんによる、「組み合わせる力」を教えて感じるDevRelとのつながりという内容。 スライドからいくつか自分が「なるほど」と思った箇所を紹介します。


大事にしていること

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企画と技術を想像力でつなげる力

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いまは技術と発想を携えて個人でも社会へ様々な関わりができる

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DevRelには開発者(作りたい人)に寄り添って進む大事な側面がある

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DevRelが伝わるとDevRelできる人を生む価値を伝える好循環がうまれていく流れ

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技術を発想で楽しく伝えていく力は循環する

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座学ではなく実際に体験することで「アウトプットし共感を得ながらDevRelと開発者がフィードバックを得て回していく循環」を作る、という話はとても腹落ちする内容でした。 会場からも共感の声が多かったように感じます。 ProtoOut Studioの受講者は社会人と学生が半々くらいと話されていた気がしますが、どちらにとってもDevRelと教育がうまく作用するというのはなかなか面白いな、と思いました。


Monacaでプログラミング教育

岡本 雄樹@アシアル さん

[資料は公開されたら追記します]

アシアルの岡本さんによるMonacaでプログラミング教育というお話。 概要をツイートされたスライドから紹介すると。。。


アジェンダ

  • はじめに
  • 指導要領改訂とプログラミング
  • Monaca Education事業誕生
  • Monaca全県採用事例
  • コンテスト

学習指導要領 www.mext.go.jp

次期学習指導要領とプログラミング

  • 小学校(2020~)
    既存の教科の中で実施
  • 中学校(2021~)
    技術・家庭科の中で実施
  • 高校(2022~)
    教科「情報」で実施 共通必履修科目「情報I」が2単位(70時間)

ある日突然くる同志社中高からの40ライセンスの注文

  • どういうことかと学校に話を聞きに行くと、先生からMonacaがいかに教育に向いているかを力説された
  • Monaca 教育に向いているのかも?

沖縄県宮古工業高校

  • こちらも熱心な先生がいて、是非とも宮古まで来て欲しいと請われて行ってきた
  • 宮古方言アプリなどを作成

静岡県島田商業高校

  • アプリの考案から製作までの活動をシビックテックの概念を用いて授業の中で実施
  • 1年間で10本のアプリを作成

qiita.com

教育に使うにあたって、そのままのMonacaは使いにくい。

  • ショートカットキーが使えない
  • 保存ボタン追加。横にREDO、UNDOボタンも
  • 書籍を作成。教育現場ではディスプレイ2画面は難しいので、本は大事
  • いっそのこと、書籍に体験用のライセンスコードを付けて販売すればと先生から提案を受けて、それを採用

ja.monaca.io

コンテストを実施

  • やるのは冬。(知識がある程度無いとそもそも難しいので、授業がある程度進んだ冬にやる)
  • 卒業制作

教育とDevRelに関する内容ですが、アプローチがDev(教育現場)から、というのがとてもおもしろかったです。 もちろん、こうなるためには前段で教育現場に対するDevRel活動というのが必要になると思うのですが、「発見してもらう」ではなく「発見されている」というのが面白い。 逆説的ですが「ファンがDevRelを作る」というか「コミュニティがDevRelになる」というか。 DevRel駆動ではなくDevRelが逆に駆動されている、みたいなイメージ。 教育とDevRelの良い循環が生まれていることで成長するプロダクトというのが有るんだな、と思いました。 あと、学生に教育で使ったものが、社会人になっても使ってもらえるようにするのって、どうやって繋げていくんだろうな、というのを聞きたかったけど聞けなかった。。。


LT

  • 内藤愛@App Annie さんから GDG DevFest Tokyo 2019 等の紹介

gdg-tokyo.connpass.com

mtddc2019.mt-tokyo.net

  • おだしょー@Microsoft さんから「Microsoft Learn Update」というタイトルでの発表

www.microsoft.com

グーグル先生に翻訳してもらった概要としては「トレーニングのカスタムコレクションを作成して、学習体験をカスタマイズし、チームと共有できるようになりました。プロフィールを使用して、コレクションを作成、命名、管理、共有できます。Microsoft Igniteでは、Microsoftの専門家から収集されたいくつかのコレクションにアクセスすることもできます。」とのことです。詳しくは以下のページをチェック!

docs.microsoft.com

  • 職業戸倉彩さん から「教育機関向けDevRelの可能性と課題」 というタイトルでの発表

このツイートにズバッと纏まってました。こういう力がほすぃ。。。


まとめ

だいぶ久しぶりの参加のような気がしますが、色々学びがあって、参加できてよかったなと思います。 DevRelと教育というテーマから想像したのは製品について学んで貰う方法という、どちらかといえばPushの考え方でしたが、今回の話は実際の教育現場とDevRelというもので、とても興味深かったです。個人的には、こういう活動がもっと広まっていけば良いなと思うし、この業界を変えるきっかけになって欲しいなと強く感じました。

最後に、いつものことですが、講演者、スタッフ、参加者の皆様、今回もありがとうございました!

おしらせ

DevRelCon Tokyo 2020 について

大事なお知らせ。2020年2月28(金)〜29日(土)にDevRelの一大イベント、DevRelCon Tokyo 2020 が行われます。今回はなんと2日間!

tokyo-2020.devrel.net

CFPの提出は2019/11/15(金)まで。英語でDevRelについて伝えることができる貴重な機会です。 エバンジェリストやアドボケートはもちろん、そうなりたい人、それを伝えたい人は是非応募してみてください!

チケットは絶賛販売中。以下のいずれかで購入できます。Peataxの方は日本語なので、安心ですね(笑)

ti.to

devrelcon-tokyo-2020.peatix.com


過去の参加報告記事

kabukawa.hatenablog.jp

kabukawa.hatenablog.jp

kabukawa.hatenablog.jp

kabukawa.hatenablog.jp

kabukawa.hatenablog.jp

English(英語のみで実施)とCommunity(コミュニティにフォーカス)というのもあります。

kabukawa.hatenablog.jp

kabukawa.hatenablog.jp

kabukawa.hatenablog.jp