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日々のアウトプット記録

ソニーのSPRESENSEで低消費電力で動く人工知能を体験してみようハンズオン② #ma_2018

12/25は「ソニーのSPRESENSEで低消費電力で動く人工知能を体験してみようハンズオン② #ma_2018」に参加してきました。

mashupawards.connpass.com

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会場はソニー さん。

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大崎のソニーの24階で、夜景がめちゃくちゃキレイでした。(写真撮るの忘れたorz) 仕方ないので、会場に入る前に撮った夜景を貼っておきます。

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目次


Spresense とは

Spresense は、Arduino 互換のソニーのボードコンピュータで、ソニー独自のセンシングプロセッサ CXD5602 を搭載しています。 CXD5602 は、GPSによる測位機能、ハイレゾリューションオーディオの再生・録音機能、低消費電力のマルチコアを内蔵したハイパフォーマンスのIoT向けプロセッサです。

Spresense について


何故参加したか

先月参加した「Neural Network Console ハンズオンセミナー」で、NNCで作成したモデルを Spresense で動かすことができるという話を聞いて興味を持ちました。

kabukawa.hatenablog.jp

SONYが販売している ボードコンピュータで、乾電池でも動くという低消費電力とArduino 互換なので IDE等のツールチェーンも使えるのが良さそうです。

価格も6000円弱とそれほど高くないのもいい感じだと思いました。

www.switch-science.com


タイムテーブル

time contents
18:30 開場
19:00 オープニング
19:05 ライブラリ・環境確認、ハンズオン
19:10 SPRESENSE概略説明
19:30 Neural Network Console概略説明・DataWork
20:30 SPRESENSE動作確認
21:00 懇親会
22:00 終了

内容

マッシュアップアワードさんの主催ということで、最初にハンズオンの説明をマッシュアップアワードの伴野さんから。

ma2018.we-are-ma.jp

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SPRESENSE概略説明

SPRESENSEの概要
低消費電力、高品質なオーディオ入出力、GPSGPSは日本のみちびきにも対応とのこと。

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メインボードのチップセット 0.7V起動を可能にすることで低消費電力を達成。そのためにこのようなチップセット構成になったとのこと。

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ボードサイズ(左からカメラ、メイン、拡張)。
メインは小さいけど、SDとかサウンドとか扱おうとすると別売りの拡張ボードが必要。

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他のシングルボードコンピュータとの比較
RaspberyPi Zeroとの比較だと消費電力は圧倒的に少ない割に演算能力は半分程度。

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開発ツールは色々使えるようになってくる予定。
Visualstudioも使えるようになるらしい。

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様々なものへの適用の例。
ドローンについてはデモ動画を見せていただきました。

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という感じでSPRESENSEについての概要を説明していただきました。
説明を聞いての印象としては、思っていたよりちょっと使い所を選ぶというか、初めてのボードコンピュータとして選ぶのは難しそうだな、という感じです。


Neural Network Console 概略説明・DataWork

ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 / ソニー株式会社 シニアマシンラーニングリサーチャー 小林 由幸 さん

www.slideshare.net

内容としては Neural Network Console の概要説明と、数字の 4 と9 を判別する機械学習モデルを作るというものです。モデル構築の方はNeural Network Consoleハンズオンの時にもやった内容でした。

Neural Network Console は2回目で、何処に何があるとか操作の流れが少し分かっていたのでスムーズに進められましたが、初めて使った人はちょっと戸惑ったかもしれません。あのUIは慣れればなんてことはないのですが、ぱっと見「次に何をすればいいか」分かりづらいので、もう少しガイドが欲しいなという印象。

あと、GUIでポトリペタリとやってパラメータを設定して線で結んで実行するだけで機械学習モデルが構築できるのが、初めてやった人には腹落ちしない(なんか狐につままれていると言うか)感じなのかな、とも思いました。考え方がわかれば、そういうものと受け入れられるんですが、ちょっと時間が足りなかったかもしれません。


SPRESENSE動作確認

Neural Network Console のサンプルプロジェクトにある「じゃんけん」の認識モデルをカメラモジュールと拡張ボードをを取り付けたSPRESENSEに転送して、きちんと認識されるか動作確認をします。ディスプレイが写ってないですが、機器構成としてはこんな感じです。カラフルなケーブルの先に小さいけどカラーの液晶ディスプレイが接続されています。

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尚、制御プログラムはソニーさんから提供されていて、それを Arduino IDEで読み込んで機器に転送しました。

元々のモデルが白背景の指の写真を学習して作られていたこともあり、白背景の無い会場では認識しづらい状況だったのですが、天井が白いことに気づいたので天井にカメラを向けてやってみたら結構上手く認識してくれました。こんな小さなボードコンピュータでもそれなりの速度でモデルが動いているのは結構面白かったです!


懇親会

他の勉強会でもお会いする方と、色々話し込んでしまいました(笑) AIとかデバイス周りにメチャ詳しい人なので、聞いていて楽しかったです。こんな感じのデモも見せてもらいました。これ、かなりかっこいいと思います。


まとめ

初めてSPRESENSEを触ったのですが、面白いボードだなぁと思いました。
ただ、自分で買って何か面白いものを作れるかと言われると、ちょっと躊躇するのも事実。
理由は

  • 価格
    消費電力は圧倒的に大きいけど、RaspberyPi Zeroなら1200円位で買える。
  • 機能
    GPSは良いけど、WifiBluetoothもメインボードだけでは使えない。
  • 開発言語
    Cで書くのも良いけど、ちょっと触るには気持ち的なハードルが。

たぶんハードウェアを扱う技術者の方にはメチャ楽しいボードだと思います!
もうちょっと周辺機器とかライブラリなどの環境が揃ってきたら面白いものが作れそうな気もするので、2019年の動きは注目してます! (開発ツールやら周辺のボード類が2019年度に出てくると予告されていたので)

取り敢えず、クリスマスの夜でしたが、参加できて楽しかったです。

ありがとうございました!