だいぶ間が空きましたが、技術書展で購入した「完全SIer 脱出マニュアル〜『しがないラジオ』と学ぶ、転職して楽しく働くための7 つのステップ〜」を読みました。 物理本は買えなかったので、電子書籍です。今でもBoothから購入できるみたいですね。
章のタイトルを並べると
と、非常に簡潔で、「マニュアル」とある通り手順を追って説明がされています。
特に、この本の中に書かれている
- 一人でできるインプット
- 一人でできるアウトプット
は、SIerから脱出するしないにかかわらず、やったほうが良いと思いので、ぜひ読んで実践することをおすすめします。
自分も先月末でSIerから脱出(というか単に無所属になっただけですが)したので、書いてあることはSIerに25年いた身としては一々刺さると言うか、「そうだよな」という内容で、とにかくいろいろな人に読んでもらいたいと思います。
一方で、SIerはSIerなりの面白さというのもあって、そのあたりがもう少し説明されていても良かったかな、とも思いました。
例えば、客先に常駐してシステム開発をするSESという形態があります。 よく言われる「Excelにスクリーンショットを貼り付ける」とか、経験年齢を偽って現場に投入される、みたいな話はこの形で仕事をしている人の声なのではないでしょうか。この本で書かれているSIerというのはおそらくこの形態で仕事をしている人が対象だと思います。(自社開発ならそもそも前述のようなことは起きないので)
でも、本来、客先に常駐してシステム開発をするということは「ユーザーの一番近くで仕事をする」ことなので
- ユーザーのやりたいことをその場で聞ける
- ユーザーと一緒に作り上げることができる
- ユーザーからのフィードバックを直接受けることができる
という面があると思います。 つまり、SIer自体が悪いと言うより、やり方が悪い、というのも大きいんじゃないかな、と。
機会があれば、そのあたりをまとめて、SIer版の「カイゼン・ジャーニー」的なものを書いてみたいという野望はあります。 (自分ができなかったことを書く、というのはどうなんだと思いますが)